12.06.2010

レトロ・ジャパン


今月末に52歳という年齢的なものも影響しているのか、最近レトロな日本に目が行ったり、関心を呼び起こされたりすることが増えた。昭和33年生まれだからか、時代設定がその頃の映画などに出会うと、自分が生まれた頃には日本はどんな様子だったのかなどが気になったりする。例えば「ALWAYS:三丁目の夕日」では昭和33年に当時まだ建設中の東京タワーのCGなんかが画面に出ると、「おお〜」と一人で感心してしまったり、「オリオン座からの招待状」ではその頃の京都のCGを観ただけで感激したり、なのだ。

カラーテレビが登場した頃の事もかなり鮮明な記憶がある。まだ幼稚園に居た頃、東京オリンピックに向けて聖火ランナーが平安神宮と京都会館の前を走ったのを見た記憶も。

自分が生まれた当時の様子を再現した映画のシーンで見る限り、あの頃はまだ子供はもちろん大人達にも「イノセンス」、つまり無垢で純情なところが十分あったのだと思う。そんな考えが次々と浮かんで来ると、最近つまり日本のバブル崩壊後に生まれた世代が、自分たちが生まれた頃の日本を振り返るようになったら、一体どのように感じるのだろうか?とも考えたりする。

「あの頃は良かった」という考えばかりには固執したくない。今僕が置かれている状況は911同時テロ後のアメリカだし、日本へ行ってもバブル崩壊後の日本はまた続いている。何も元には戻らないから。とすれば、前を向くしか無い。