12.21.2008

カリフォルニア大学サンタクルーズ校

サンタクルーズ一帯のコミュニティーで大きな存在のひとつにカリフォルニア大学サンタクルーズ校(UCSC)がある。ダウンタウンの西側に位置し、太平洋とモントレー湾を望む丘の斜面に広がるキャンパスは、自然との共存を配慮した設計によるものだ。

通常、大きな大学にはアメリカンフットボール、バスケットボールのような金はかかるが儲かりもするスポーツが盛んだが、そちらの方はバークレー校やUCLAに任せておいて、このキャンパスでは学問と小規模なスポーツに焦点を置いている。UCSCの数学、物理、応用物理、天文学などの学部は、アメリカ全国で最も優秀なカリキュラムを持っており、世界的にも有名な学者が揃っている。

UCSCのオフィシャルマスコットは「バナナ・スラッグス」。「イエロー・スラッグス」とも呼ばれる本当にバナナのような黄色くしかも巨大なナメクジである。サンタクルーズ周辺のカリフォルニアレッドウッドの大木が連なる森など、現地周辺だけに生息するローカルな生物。夏の乾燥した季節にはあまり見られないが、雨期の湿った季節にレッドウッドの森をハイキングすると鮮やかな黄色が目に飛び込んでくる。

普通、学校のマスコットは猛獣などをモチーフにした勇ましいというか攻撃的なキャラを使いたがるのだが、ここピース&ラブのサンタクルーズでは、眼鏡をかけた知的なバナナ・スラッグがその役目を担っている。

大学のオフィシャルTシャツの中には、日本の禅から引用した「通心眼」という言葉をあしらったバナナ・スラッグが瞑想するイメージを使ったものもある:

学生、教授、スタッフを合わせて約2万人が、革新的で知的でにぎやかな要素をこの町に加えている。その要素と現地の元来革新的な背景が合致して、サンタクルーズはアメリカ国内でもっとも革新的な町としても知られることになった。僕がこの町が好きなのは、こういったサンフランシスコと同じような背景があってしかも比較的静かな環境だから。

僕がサンタクルーズを好む理由はもちろん他にもある。今後それらを紹介する機会もあるだろう。