12.12.2008

2008年のベストアルバム

2008年のベストアルバムはGaraj Mahal(ガラジ・マハル)の「w00t」。

ばりばりのフュージョンジャズ。1970年代、僕がまだ高校生だった頃にジャズ喫茶で聴きまくったエレクトリックなマイルス、ウェザーレポート、ハービー・ハンコック、リターン・トゥ・フォーエヴァー、マハヴィシュヌ・オーケストラなどのサウンドとテクが凝縮されてグローバルにアップデートされた作品。エレクトリックフュージョンジャズの中でもリターン・トゥ・フォーエヴァーとマハヴィシュヌ・オーケストラを連想するなぁ。

最近、ガラジにはメンバーチェンジがあって、長年力強いビートをキープしていたアラン・ハーツに替わってショーン・リックマンというドラマーが参加したんだけど、このアルバムでは全編アランがドラマー、作曲、アレンジで参加して有終の美を飾っている。

圧倒的なパフォーマンスです。凄い。

ガラジのショーは通常とても小さなヴェニューで観ることが出来るのだけれど、そうそうたるミュージシャンの演奏を目の前で観れる反面、なぜこのバンドがもっと注目されないのか、ショーに行くたびに首を傾げている。テクニカル過ぎるバンドはあまり人が来ないと言われているけど、彼らの音楽は踊れる音楽だと思うし、コミカルなところもあって楽しめる要素はいろいろあるんだけど。

ちなみに、ショーン・リックマンはベーシストのカイ・エックハートの友達。ということは自動的に超テクのミュージシャンなんだが、個人的にはアラン・ハーツのドラムの方が好き。歯切れよくパワフルなアランに比べてショーンのドラミングは歯切れはいいし、黒人独特の粘ったさもある一方で、音が軽いのと手数が多過ぎるように思えるのが個人的にはちょっと・・・ただ、ショーンは歌えるドラマーでもあるので、初めてこのラインナップで観たときは「黒人が歌うロック」のヴォーカルを披露してくれた。これまでのガラジとはそこが大きな違いで、ショーの選曲にもバラエティーが出てでくるんじゃないかな。

来年早々、1月8日にサンタクルーズのMoe's Alleyでのショーが楽しみ。