1.05.2010

Furthur

2008年の年末はどこへも出かけず、一人で過ごした。だから2009年の年末はどこかへ出かけて楽しく過ごしたかった。しかし、「Furthur」のショーが発表された時も特に関心は持てず、地元サンタクルーズで年明けを迎えたいと思っていたのだけれど、何も面白そうなものはない。さてどうしようかと考えていたら、12月30日のFurthurのチケットが余っているから行かないか、と大家さんが誘ってきた。ショー自体には余り期待は無かったが、彼女がサンフランシスコまで運転してくれるようだし、シアトルやポートランド、コロラドなどから来ている多くの友達と会場で会えそうだったので行くことにした。

これが大当たり〜!

1995年にジェリー・ガルシアが亡くなってからグレイトフル・デッドのメンバーたちが一緒に、あるいはそれぞれに多くのミュージシャンたちとコラボしてきたのだが、僕はその度にがっかりし、失望し、そして遂には諦めた。もはやグレイトフル・デッドの曲は演奏しても実際にはグレイトフル・デッドの音楽ではなかった、とも感じたりしていた。だから元デッドのメンバーたちによるショーよりも質の高いカバーバンド、例えばダーク・スター・オーケストラ(DSO)、を観に行った方が楽しかったのだ。

12月30日のショーはそんな僕の印象を一時的なりとも払拭してしまった。楽しくてずぅ〜〜〜っと踊っていたし、耳と感覚が音の方へと引っ張られていた。こんなことは久しぶりだ。ジェリーがいない「デッド」のこれまでのショーと比べて一体何がどう違うのか?そんなことはどうでもいいし、第一僕には分からない。ただ、今回のFurthurのメンバーが醸し出す音と雰囲気が、ジェリーがいたグレイトフル・デッドのそれに非常に近いと感じたことは確かだ。

30日のショーが楽しかったものだから、ショーが終わった会場内で友達数人に大晦日のショーのチケットが余っているかどうか尋ねてみたら数枚あることが分かった。その場で一枚譲ってもらった。

31日のショーも前夜と同じように楽しく、多くの友達と一緒に楽しめた。ということは、僕にとっては30日のショーだけが際立って良かったというのは当てはまらず、このバンドの今のメンバー構成が良いのだ、ということになる。

この展開は自分にとっては全く予想外のもので、最近の僕の音楽トレンドを知っている人たちも、僕が二夜連続でデッド関連のショーに行ったことについてとても驚いていた。

2010年、このメンバーで夏あたりに北カリでショーをやるのなら多分行くと思う。バークレーのグリークシアターなんかいいなぁ。